※ネタバレ有り。閲覧注意です※
りゅうおうのおしごと!17 (GA文庫) – 白鳥士郎
2022年12月14日発売、17巻のネタバレ感想記事です。
前巻、16巻の感想記事は以下リンクからどうぞ。
感想
あいの「プロになる」発言がここまで反感を買う展開になるとは思っていませんでした。
実際に三段リーグの重みを知っているような人からすると、リアルにこういう反応になったりするのかな・・・?
最近はプロ棋士編入試験のニュースを見かけたこともあったので、意外といえば意外でした。
しかし、鏡洲さんが去っていったような事実を考えると、確かにこういう世論にはなるんでしょうね・・・。
しかし、今回のあいの対局も熱い展開を見せてくれました。
16.5巻の履修は必須ですね、これ。
りゅうおうのおしごとって、布石が色んなところに張ってあって、それを後半シーンや対局シーンで回収してくるのがずるい。
今後のあいの役割としては。
100年後の将棋に絶望した八一を助けてあげる、という点が大きいような気がします。
(絶望しているものの、天衣が隠している事実を八一が知ったらどうなるのか、という点も気になりますが)
こうして見ると、弟子とか門下とか関係なく勢力図は二分されているように見えます。
未来の将棋星人と化している八一と天衣。他には雷や創多など。
ソフトだけに頼らず運命を打ち負かそうとするあい、生石、銀子。碓氷尊とかもこっち。
あいと生石が銀子の言葉に引っ張られて運命を切り開いたのは熱すぎたし、八一のライバルという点でも銀子はこっち側かな、と。
将棋の未来に絶望してソフトと化した八一(運命)を、タイトル戦の場であいが打ち負かして「運命よ、そこをどけ」の伏線回収シーンがくると考えると、熱すぎる。(あるとすると、竜王戦?)
そうなると銀子と八一の公式対局シーンが霞んでしまいそうだけど、それはそれで熱い展開で書かれるはずと信じてます。
椚創多くん、鏡洲さんガチ勢すぎて凄かった。恋慕が凄い。
連絡待ってる様子があまりにも可愛すぎただろ、これ・・・。
鏡洲さん、宮崎で幸せになれたね。よかったね、と思っていたのに。(都城、飯も酒も美味いし幸せになれる要素しかない)
最後の最後でまさかの展開だったよ、これは・・・。
幼馴染の顔や名前が出てこない時点でちょっと嫌な予感してたけど、このまま本当に大阪に帰ってしまうんだろうか。
メインどころのストーリーが気になりつつ、鏡洲さんの人生設計が気になってしょうがない。
銀子とは思ってもいないところでの再会。
表紙イラストとか”再会”って単語とか、バーチャル空間での話だと思ってからあの見開きイラストで息を吞みました。
あの展開にあの美麗イラストはずるいって・・・。
あっさり再会したわけなんですが、銀子の心構えとしてあっさり再会で良かったんだろうか?
子どもの事については八一はかなりショックを受けていたようですが。
まぁ子どもを作らないのだってスタンダードな世の中だけどそういう話ではないし、銀子にあの言葉を渡した後にこの事実というのは殊更ショックだよな・・・。
これについても運命どかすパターンでどうにかなってほしい・・・。
最後に
最後に気になったところを何点か。
於鬼頭曜と祭神雷、親子だったのか。
ディープラーニング学習をしていたという点から推測した天衣が凄すぎる気がしますが(笑)
シャルちゃんを弟子として迎えた八一ですが、将棋に絶望しちゃった後でもちゃんと育成してあげられるのかな・・・。
さすがに、あいと天衣ほどちゃんと構えないだろうとは思いますが(天衣は割と勝手に育ってた感じはありましたが)。
シャルちゃんをちゃんと弟子として育てていくシーンとかも今後あるんですかね?
そろそろ最終巻ということなので、割愛されそうな気もしますが気になりました。
もはや主人公レベルの活躍を見せようとしているあいですが、八一や天衣に比べると棋力でまだまだ劣っているような気がします。
棋力というより、知識なんですかね?
終盤力とか読みの力だとあいに分がある気がするので、最終的にソフトに打ち勝つ時はその終盤力で、とかそういう展開な気がしてきた。
というわけで、今回も殴り書き感想を書いてしまいました・・・。
他のラノベと違って刊行ペースがそこまで早いわけじゃないですが、やっぱり読み始めると止まらなくなる面白さと熱さがあります。さすがこのラノ殿堂入り作品。
最終巻が何巻になるのか分かりませんが、最後の最後まで熱く読み進められそうなので期待して待っています。
現実の世界では瀬川試験のあとアマチュアと女流棋士の棋士編入試験は同時に導入されています(というよりその時できたアマチュア編入試験の規定を女流棋士にも適応という措置)。りゅうおうのおしごとは10年代後半の世界設定のはずですが話を盛り上げたいからか謎の世界線にいっちゃいましたね(苦笑)