※ネタバレ有り。閲覧注意です※
君と綴るうたかた 1巻 – ゆあま
2021年1月18日発売の新刊、読んでみました。
絵の綺麗さ。
キャラクターの可愛さ。
するりと頭に入ってくるストーリー。
そして1巻ラストで驚かされる仕掛け。
かなり面白い百合漫画になりそうな気がします。
1巻読み終わって時点で、期待度高いです。(表紙の顔が良すぎる・・・)
読み進めながら随時感想を書きなぐった形式にしてみました。
ということで、以下ネタバレ感想です。
感想
身長差カップル・・・というか、これは朝香さんが小さいんだな。
百合漫画で身長差カップルというのは結構珍しい気がする。
主人公が闇を抱えていて、光の方(今回で言うと朝香さん)が引っ張ってくれるっていう構成なんだろうか。
光と闇の描写、百合漫画でめちゃくちゃ捗るやつじゃん・・・。
で、その朝香さんは星川さんに執着しているようだけど、過去に何かあったとか、そういう感じだろうなこれは。
付き合うという話も夏休み限定という話にしてきたけど、最終的に夏休みが終わった後に、星川さんが追いかける構図になるのかな。
最初と最後で攻守が入れ替わる構図、よだれが出るほど好きですよ僕は。(よだれ出すな)
朝電話がいきなり来て窓の外を見たら「きちゃった」はホラー案件。
家を知っている件も、なんか裏がありそうだよな。
やはり過去に何かあったという件が有力すぎる。
この「・・・」、怖すぎるでしょ。
意味深すぎるぞ、この三点リーダー。
過去から知ってるか、部屋に監視カメラがついてるのか。
どのみち怖い。
でも朝香さん、顔がいいんだよね。
顔がよかったら多少怖くてもホラーじゃなくて百合になる。
可愛いは正義。
第4節の朝香さんの立ちくらみの描写、アレは一体なんだったんだ。
またまた意味深だぞ。
将来的にあの立ちくらみの部分が伏線だった、みたいな感じになるんだろうか。
それにしても”朝”顔だし、いい”香”りだし、こういう含みのある描写好きだ・・・。
第5節の星川さんの「フェアでいたい」っていう台詞。
そもそも脅されてひと夏の付き合いをするという話だったけど、目線が変わってきたのかな。
”ドキ”が増えてきたり、フェアな立場になりたいという発言が出たりと、1巻の終盤にきて星川さんに変化が出てきましたね。
確かにこのまま星川さんの心に波風立たないままだと百合漫画というか恋愛マンガとしてズルズルいっちゃうから、非常に読みやすいスピード感で私としては好みの展開。
にしても水族館か・・・。
やはり水族館と百合、鉄板の組み合わせだな。
水族館デートする百合漫画が名作になる統計を誰か取ってほしい。
そして水族館が「こんなに綺麗だったっけ」と感じる星川さん。
好きな人と来るとご飯が美味しくなったり、なんでもない場所でも楽しい場所になったりするもんですよね。
いま時点で”好きな人”と意識もしていないし、少なくとも好きじゃないのかもしれないけど。
でもこの前向きな独白、百合漫画としてめちゃくちゃ”アリ”だよなぁ・・・。
名前呼びイベントって、恋愛マンガだと一大イベントなはずなのに。
星川さんの、この心の動かなさはすごい(笑)
”ドキ”が増えたり、少し朝香さんのことを意識し始めたと思ったけど、名前呼びには一切動じてなくて意外性だった。
1話時点から星川さんが抱えてる闇、これだったのか・・・。
なんだか星川さんがいじめてるというよりは、周りがいじめてるのを止められなくて加害者側に嫌々組み込まれてしまったとか、そういう感じな気もするけど。
そして・・・・・朝香さん・・・・・・。
そういうことでしたか、あなた・・・・・・・。
最後の笑顔、やっぱりちょっと怖い。
以上を踏まえて1話を読み直してみる
過去に星川さんがいじめていたと言っていたのは朝香さんなのでは、とまぁ普通に考えてみるとして。
その視点を踏まえた上で1話を読み返してみました。
小説を書き終わった時点で「ケジメをつけた」と言っているので、これは星川さんが行っていたという”イジメ”に関連する内容なのかなぁ、と思いました。
最初に小説を拾った時の朝香さんの反応も、「この話は・・・」って感じで、なんだか意味深な反応を返してるし。
小説の感想を言うときの第一声が、「”やっぱり”すごいね星川さん」だし。
小説の内容に「共感した」って言ってたけど、もし自身の話だとしたら共感どころじゃないよなぁ・・・。
”暗い小説”を表している、黒い吹き出し。
朝香さんと”暗い小説”自体にはなんの関連も無いと星川さんは考えているはずなのに、このコマだと黒い吹き出しが朝香さんの顔にかかっていて、朝香さん自身と”暗い小説”が被っているのではないか、と思わせる描写でした。
顔が見えなくなっているのは、いじめていた人物が朝香さんだと気づいていない星川さんの心理描写だろうか。
それを読んだ朝香さんの
とくにラストシーン こうやって手つないでさ 互いに寄り添いながら最期を迎えるところ ・・・ちょこっとだけ泣いちゃった
という台詞。
これは実際に行っていたイジメというよりも、罪悪感から「こうだったら良かった」という星川さんの願望が書かれている小説なのかな?
捨てるなんてできないよ!
という台詞もめちゃくちゃ意味深に思えてしまう。
その後にも
星川さんにとっては捨てたいものかもしれないけど 私にとっては大事な小説だったんだよ
みたいなこと言ってるし。
星川さんにとっては消してしまい過去(小説)。
けれど朝香さんにとっては捨てるなんてできない過去(小説)なのかもしれない。
”いじめ”の内容が分かっていないので、今のところはなんとも言えませんが・・・。
まぁ朝香さんのこういう感想を考えてみると、相互で認識の違いが起こっているのかなぁ。
星川さんは「いじめていた」ということで罪悪感に苛まれているけど。
朝香さんにとっては星川さんが「いじめていた」という行動が、「感動」するような内容だったということ???
それにしては1巻ラストの星川さんの表情がやっぱり怖すぎるんだよなぁ・・・・・・。
最後に
なかなか読み応えがありそうな百合漫画が登場してしまった。
こんなの追いかけざるをえないじゃないか。
てか普通に百合姫で追うか。(なぜ読んでいなかったんだという話)
タイトルの「うたかた」の意味について。
うたかた – はかなく消えやすいもののたとえ
これが何を指しているのか気になるなぁ。
短絡的に考えると、ひと夏の恋人ごっことか、それによって生み出される感情とか、そういうところだろうか。
どちらにせよ先々の展開が楽しみ。
絵柄は少し竹嶋えく先生に似てるなぁ、とも思いました。
輪郭とか髪とか。
最後の第3.5節、冒頭の朝香さんの表情は何なんだろうな。
送る文面とか、色々と計算してやってるんだろうか、と勘ぐってしまう。
勘ぐるというか、きっとそうなんだろうけども。
次は2巻の感想記事ではなく、百合姫本誌の単話の感想記事とか書く・・・かもしれません。
ではでは次の感想記事にて。
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