【ネタバレ感想】隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない

※ネタバレ有り。閲覧注意です※

隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない – 飴月
2022年5月20日発売、1巻のネタバレ感想記事です。

感想

ここ最近の中で一番良い、と思える一作でした。
最後まで勢いが落ちることなく、ひたすら面白かったです。
続刊を絶対に読みたいので紙の本も買おうかな、と思ってます。(続刊出るかの判断は紙の売上の方が比重高いらしいと作者Twitterでつぶやいていた)

軸としてはボーイミーツガールっぽい出会い（っぽい、というかボーイミーツガール）から最後の恋愛に至るまでが明確に描かれつつ。
加えて各キャラクターが持っている悩みを上手くストーリーに混ぜ込んでいるのが印象的でした。
その悩みも、相互に干渉し合うような内容になっているのはお約束だけど全読者が大好きなやつ。
王道は正義なんだよ。

ラノベによくある陰キャ主人公がなぜか美少女とお近づきになって「なんであいつが！？」と羨望の目を向けられる系のあるある展開ではなく。
その展開に近しくはあるんだけど、今回の主人公はどちらかというと陽キャ。ただし、心に大きな闇を抱えた陽キャ。(闇というよりは若者によくある悩みかな)
唯一ラノベっぽいところとすれば、鈍感なところと恋愛に消極的なところくらいか・・・。

やることが見つからず焦燥している蓮でしたが、今回の展開からすると映像系への道を見出した感じでしょうか？
これまた王道パターンとしては「俺はお前で映画を撮る！」ですが、それはそれで面白そう。
ただ、続刊でそういう展開になったとしてもその道中まで細かく描かれることはないだろうな・・・。
読者としても、主に求めているのは恋愛的な展開や描写だし、自分としてもそこが一番気になるし。

このままいくとミル一直線なのが見えきってしまっているけど、残り二人のヒロインとの関係が今後どうなっていくのかが全く分からないので本当に何卒どうか一生のおっさんのお願いだから2巻以降もよろしくお願いします・・・。
フユねぇは闇を抱えたレベルで蓮を想っているにに、今度は直接的に恋愛という面でもミルに邪魔されたとかなったらもうこれどうなっちゃうの！！？ってことで余りにも気になりすぎるし。
琴乃は独白パートで語っていた蓮への想いが真っ直ぐで綺麗すぎて切なすぎたのでどうにか成就してほしいんだけど、壁となるのは最強ラスボスのミルなわけで・・・。
絶対にしんどい展開になるのは分かりきってるんだけど委員長の失恋ストーリーと、失恋した時の心情描写は絶対に読みたいので本当に何卒どうか一生のおっさんのお願いだから2巻以降も以下略。

ミルについてですが、最後の「私、蓮くんに恋をしている」あたりの独白、半端じゃなく良かったですよね・・・・・・。
胸が苦しくなる、深く息が吸えなくなる、意味もなく辛くなるの言い回しのところとか、文章が上手すぎて何回も何回も読み返してしまった。
なんか頭の中で読んでも気持ちいい文章だった・・・。
そんな文章だからこそミルの切なさとかは十二分に伝わってくるのでめちゃくちゃ感情移入しながら読んでしまいました。
そういう意味では、冬華や琴乃の気持ちについても同じくらい感情移入してしまったわけなので、本当に何卒2巻2巻2巻2巻2巻2巻2巻。

ミルとの関係性の動き方も、序盤の甘々なイチャつきやら教室での会話、中盤での急激なレイニー展開、そして吹っ切った後の後半は怒涛の恋愛方向一直線という豪華王道構成。
なんにせよ読ませる文章で畳み掛けてくるので序盤は甘酸っぱい感じが最高に気持ちよくて、中盤はこちらまで息苦しくてどうにかしてほしくて、後半はただ呻いてるだけのオタクだった。
ミルが蓮のことを好きになったトドメの理由ですが、ただお世話してもらったからとか、そういうことじゃなくて、「アイドルとしてのみるふぃーでもなく、普通じゃない存在だから心配される香澄ミルでもなく、本当の”私”を見つけてくれた」というところが良いですよね。
その点をラストシーンに持ってきたところもツボでした・・・。
愛してると伝えて、それで単純にくっついて終わり！とかいうただの恋愛成就エンドではなくて「私のことを、見つけてくれてありがとう」の言葉で終わるんだもん・・・。
なにこれ、最後の終わり方まで僕好みすぎて、ツボへの入り方がすごい。

あとなんか、リア充感溢れる高校生活が眩しかったですね・・・・・・・・・・・・・。
冒頭のコンビニでの会話も、同級生の女の子との深夜の電話も、TDLデートも、文化祭もさ・・・・・・・・・・。
どうしてそんなに眩しいの。(某舞台少女)

最後に

(ただ続刊に関係するのは紙書籍らしく、今となドルを気になってくださっている方はぜひ紙書籍で手元に置いていただけると……！)

— 飴月@新刊発売中🎤🌸 (@ametsuki_ame) June 6, 2022

本当の本当に2巻が読みたいので紙書籍も買います、私。

久しぶりのこれだけの文字数の感想書きました。
なんか溢れ出る感情をひたすら書きなぐったら結構な文字数になってた。
特に読みやすさなんて意識せずただ書きたいままに殴りまくった感想なので、そこはご勘弁を・・・。
オタク、熱くなりやすいから・・・。

というわけで2巻、本当に期待して待っています。