※ネタバレ有り。閲覧注意です※
きみは本当に僕の天使なのか – しめさば
2021年7月26日発売の1巻、ネタバレ感想記事です。
そこらへんのラノベとは一線を画する読みやすさと面白さでした。
中だるみを一切感じさせずに一気に読み切れる面白さと展開は、流石は”ひげひろ”のしめさば先生という感じ。
芸能界のリアルさとか、「いや訴訟とか起こせばもっと明るみに出たのでは」みたいに思うところはあるけど、それは面白さじゃなくて”よくできてる”という話なので。
話は大筋で通っているしそれを踏まえた上で面白いと思わせてくれる展開はグッと刺さりました。
むしろこれくらいのほうがラノベとして読みやすくてよい気がする。
おかげさまで、『きみは本当に僕の天使なのか』も2巻刊行が決定しました!!🐟🎉
2巻は真島杏樹、そしてripqleのお話になります!
お楽しみに……!✨ https://t.co/SbQxA2oq9h— しめさば (@shimesaba_novel) August 3, 2021
すでに2巻の発売が決定しているようですね。
まだ二人の過去について掘り下げられていないし、二人の関係性が深まっていく様子もまだまだ見ていきたいのでとても朗報。
感想
「推しアイドルと付き合うことに!?」
というオタクの妄想を具現化したラノベ。つよい。
推しアイドルが実は幼馴染とか知り合いだったっていうのはあるあるなんだけど、このラノベはそこに更にひと味加えて「こういう理由で形式上付き合うことになった!」という展開。
小学生時代に色々致していた女の子と、夕日の差し込んだ教室にいたボーイッシュな女の子、っていうのはどうやら別人ですかね?
女の子が同一人物という描写も見つからなかったし。
小学生時代に色々致す
↓
女性恐怖症になる
↓
アイドルにハマる
↓
ボーイッシュな女の子(麗)に「僕よりも、アイドルの方が好きなんだ?」と言われる
↓
アイドルは彼を振り向かせる手段、ということで麗がアイドルを目指す
というのが過去の流れでしょうか・・・。
結果的に彼は振り向いたものの、ボーイッシュな女の子ということには気づかなかった、というところが奥深い。
瀬在麗
ただ可愛いだけじゃなく、タバコもするし酒もするしなんなら泥酔して吐く。
でも可愛い。
めちゃくちゃ可愛い。
可愛いだけじゃなくてタバコも酒もするし突然キスするようなちょっとアレなところがバランス崩壊していて色々な性癖に刺さる。
自分に自信があって完全無欠のアイドルなのに、優羽のことになると赤面してしまうし嫉妬もしてしまうというところがラブコメ要素としてたまらない。
あぁ~!!これこれぇ~!!(CV:僕)
という感じのヒロイン像だった。
ありがとうしめさば先生。
今回はアイドル界を正したいということで、その目的のために優羽を彼氏役に任命しましたが。
優羽を振り向かせるということも従来の目的だったので、この行動は麗にとっては一石二鳥となるものだったのかな。
今回の行動を起こす前から優羽がファンとして来ていることには気付いているような気がするけど、
握手会みたいな接触イベントは今回のが初めてのやつだったから、呼び出すタイミングとしてはこれが最速なんですかね。
事前に優羽の住所を入手していたのも、当初の「優羽を振り向かせるため」の目的のためな気はしなくもない。
なんにせよとても魅力的なキャラクターだったので、今後も飲酒して吐いてを繰り返してほしい。(性癖)
沖田優羽
めちゃくちゃ筋が通ったアイドルオタク。
これくらいマナーがいいと読者は気持ちがいい。
女性恐怖症だし彼女いない設定だしオタク系な容姿と思いきや、最初に見開きで出てきた顔立ちが中性的な美少年すぎてのけぞってしまった。
いや、顔きれいじゃん!!?!?の呼吸。
杏樹の「顔きれい~」は同意せざるをえなかった。
ひとまず麗に対しての女性恐怖症は治ったようなので2巻ではさらなる絡みを期待したいところ。
アイドルとキスなんてしたら推しとの距離感が分からなくなるということでキスを拒んでいた優羽くんですが、結局1巻ラストでしちゃったご様子。
でも推しアイドルじゃなくてプライベートのオフとしてキスしたわけだから構わないよね、という理論武装。
今日は無礼講じゃ~ということで上司をハゲいじりしていいかって言われるとダメなんだけど、推しアイドルのオフ姿とはキスしてもいいってこと。世の中は鉄骨渡り。
優羽の方も過去の女の子が麗と気付いた様子ですが、それについて触れたりするのかな・・・?
それについて触れることを麗の方が遮ったような描写があったので、2巻でどうなるのか気になるところ。
まぁそれについて触れるのは最終的に二人がくっつく時になるような気がするなぁ。
過去のことには気付いているけどお互い触れず、過去は関係なく今時点でのお互いに惹かれてくっついた、という展開が個人的には熱い。
間島杏樹
ripqleで麗の相方だった人。
(リップルだけどrippleじゃないのは仮想通貨とスペルが被るからだろうか・・・)
これオタクが絶対好きな聖母的お姉さんの人。
ぼくこの人好きだ。
麗の嫉妬を引き出した優羽くんハグシーンにはGJと言わざるをえない。
あのシーン、ラブコメ好きがみんな好きなやつ。
メインどころとなって活躍するのは予告を読んだ限り2巻からの模様。
この子も非常にかわいいので2巻からの大活躍に期待したいです。
春日井善治
過去に何かあったことを匂わせまくった挙げ句、1巻では過去を明かさなかった男。
優羽と何かしらの共通点がありそう。アイドルを過去に推していたという点において。
優羽との決定的な差は、アイドルを推すことを諦めなかったこと、になるんだろうか。
ちょっと情報が少ないのでまだ分からないですが。
つまり春日井善治は、もしかしたら優羽がなるかもしれなかった可能性。
そうならなかったのは麗という存在があったから。
そういう意味で優羽を救った麗という存在は優羽にとって天使なわけで。
最終的にタイトルの「きみは本当に僕の天使なのか」に繋がるんじゃないかな、というオタクのこじつけ論法。
実際にそうなのかどうかは2巻以降読んでみないといけないので、今のところただの妄想です。
最後に
最後にキスしたところで終わっちゃったので、「ねえこのあとどう発展していくんだぁあああ~????」の精神状態になってしまった。
いい感じに寸止めされて気持ちいい。
題名がナンバリングされていなかったし巻末には(了)って書いてあったから単巻完結ものかと思ったけど、この終わり方じゃ荒ぶる心臓が満足してくれないよってことでTwitter上から続刊情報を血眼で探した挙げ句、公式で情報を発見したときは喜びのあまりめちゃくちゃ残業した。
アイドルは推すものであってガチ恋の対象ではないという優羽のスタンスの軸をブレないようにしつつも、アイドルとのラブコメとして成立させる設定と構成がしっくりきたので気持ちよく読むことができました。
これは本当にしめさば先生の力の為せるところなんだなぁ、と感無量。
細かいところですが、「インターホンが、鳴っている」という文章で夢という描写を表現するところ、めちゃくちゃ好き。
2巻も期待大ということで、また感想記事書きたいと思います。
発売日いつなんだろう。
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