※ネタバレ有り。閲覧注意です※
りゅうおうのおしごと! 第14巻 – 白鳥士郎
2021年2月10日発売の第14巻のネタバレ感想記事です。
第13巻の感想記事は以下リンクよりどうぞ。
次巻、第15巻の感想記事は以下リンクよりどうぞ。
この巻からいよいよ最終章へと突入。
あまりにも色々と動きすぎた、激動の一冊でした。
感想
序盤は銀子ちゃんとのフランス書院文庫展開だったのに、後半のシリアス具合が凄かった。
むしろ今までで一番のシリアス展開かもしれないな、これ。
一番気になっているのは、空銀子の体調不良の真相。
なんか長生きできるかどうか、みたいな事を匂わせる描写だったけど。
肝心の病名とか、細かいところは14巻じゃ分からないままだった。
療養すれば今後も長生きできるんだろうか、とか。
そういう点が非常に気になりました。
そして鏡洲さんや他の奨励会員を乗り越えてプロになったのだから、しっかり療養して、また戦いの場に立ってほしいとも思う。
他の人達が立ちたくても立てなかった場所ですからね・・・。
にしても、これだけ激甘描写を挟んでおきながらの一転して超弩級シリアス展開は心臓に悪い。
という色々を匂わせておいてからの、あいから目が離せなくなりそうな八一の描写だったり、最終的に八一の家にやってきた天衣だったり。
最後の最後には、ついに手番がやってきた供御飯万智だったりと。(最後のページの表情には背筋が凍った)
供御飯さん、ひたすらに八一の後を追ってきた執念がここに来て、という感じですね。
八一を巡る恋愛方面の話がどうなるのか、ここに来て分からなくなってきてしまった。
いや、銀子ちゃんでさすがに確定とは思うけど、くっついた後にライバルたちがこれだけ動きを見せてくるという展開がすごすぎる。
将棋方面の話も先が楽しみなんだけど恋愛方面の話も楽しみすぎて、改めてこの小説の凄さを実感した。
今回は祭神雷が二回登場。
最初は天衣に負けたけど、その次は銀子に勝利。
最初に天衣に負けたのって、まだ眼帯をしてなくて盤面が脳裏から離れなかったからか・・・。
そこから眼帯をして異次元の才能を発揮できるようになってからが、銀子戦ですかね。
持ち時間の使い方とかからして、明らかに今後も強キャラとして登場しそうなんですが。
いつか銀子が復帰した時、乗り換える日が来るのかな?
最終章の尺がどれくらいあるのか分からないけど、いつかは銀子に勝ってほしいなぁと思う。
最後の将棋では成長してくれた姿を見せてくれたあい。
14巻の将棋シーンの中では、空銀子の公式戦よりも熱いと感じました。
金沢を周遊している時は、ただ空銀子の事を悟って甘えているのかと思っていましたが・・・。
まさか内弟子を解消して、東京移転を決めていたとは。
両親に「そんなことのために東京進出したわけじゃ」とか言ってて、まさかなぁとは思いましたが、こんな事態になるなんて。
でも金沢でおんぶされた時も「どこにも行きたくない」って決定的な一言言ってたから・・・。
分かってた。分かってたけども、あいにどこにも行ってほしくない読者心理から目を背けてしまった。(没入感)
将棋だって、もう八一じゃなくて山刀伐さんとネットで修行つけてもらっているみたいだし。
もしかしてもしかすると、あいも奨励会を抜けて公式戦で八一と当たるということが、ありえるのか??
プロになるのかどうか、という部分について言及されていないので分からなかったんですが、最終章の最終到達点としてそうなってもおかしくない。
竜王戦の挑戦者決定戦に並ぶ二人ってもしかして・・・。
なんて妄想してしまうけど、ありえない話じゃない気がする。
やがて帰ってくるその二人を頂点で迎えることが”りゅうおうのおしごと”なのかなぁ、なんて思ったり。
ここに来て、急激な盛り返しを見せそうな夜叉神天衣。
なんだかこの子、最近は将棋の熱さで見せるというよりも、恋愛方面でひたすらに可愛いキャラで推されて来ている気がする。(笑)
駅での登場シーンで既にずるかったし。
最初の祭神雷との対局の際の「今な別の女に預けてるけど」っていう台詞もカッコよすぎてキュンときてしまった。
八一も、なんだか一緒に暮らすことを了承したような行動(両手で包み込んだところ)だったけど・・・。
個人的には天衣激推しなので嬉しいんだけど、物語としてはやっぱり銀子ちゃんと結ばれないとさすがにヤバくないか?と思ってしまったり。
Ifとかスピンオフとかで天衣とのアレコレを見たいという気持ちはあるけど、本編でこのまま天衣メインで転がるような気はしないんだよなぁ。
最後に
最終章はじまりの14巻。
激動の一冊でした・・・。
空銀子はプロになったと思った矢先、めちゃくちゃ不穏な感じで休場するし。
あいは内弟子を解消して巣立って行ってしまうし。
その二人の隙を突いて、ここぞとばかりに天衣が攻めに転じるし。
さらに同じく隙を突く形で供御飯さんまで参戦してきて大混戦になりそうだし。
最終的なゴールは、トップで八一が待ち構えているところに、銀子とあいが辿り着くことができるのか、というところ。
あいは果たしてプロを目指すことになるんだろうか。
圧倒的な成長を見せてきたし、銀子の後を追うようになっても不思議はないけれども。
色々と不安や楽しみを残したまま、14巻はこれで終わってしまった。
15巻の発売日、まだ予定すら発表されてないよね・・・?
大体半年くらいで刊行されてると思うので、次に出るのは8月くらいかな。
辛抱強く待つとします。
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