※ネタバレ有り。閲覧注意です※
弱キャラ友崎くん Lv.9 – 屋久ユウキ
2021/1/24に発売された9巻のネタバレ感想記事となります。
8.5巻の感想記事は以下リンクよりどうぞ。
感想
ついに最新巻まで追いついてしまった。
弱キャラ友崎くん、読めば読むほど面白い。
1巻から計算された構成だったんだな、というのがよく分かる。
読めば読むほど味が出てくるスルメ感。
表紙の菊池さんの美しさに昇天しかけたところに、カラーページの一緒にゲームをする菊池さんでトドメ。
読み始める前から、「あ。あっさり仲直りするんだね、よかった」のネタバレで平和な気持ちになった。
という平和な気持ちになっていたらカラーページ3枚目のみみみの表情・・・。
なんなの、その絶妙な表情・・・。
なんなのよ・・・。
オタクは泣いているぞ。
菊池さん
菊池さんとの仲直り、想像以上に早くてホッとした。
そのまま菊池さんは家に帰っちゃって後日まで引きずるパターンかと思ったけど、これは泉カップルがGJだった。
携帯を見たことを謝ってる菊池さんだったけど、ホーム画面だけだろうし菊池さんは悪くないというか、もうこれは友崎が100%悪い。
詫びに詫びた後、全国の菊池さんファンにも詫びるべき。
でも「キクチサンダケダカラ」のパワーワードでホイホイさせられちゃう菊池さんも、それはそれで可愛かったので僕は幸せになった。
で、仲直り直後。
8巻であれだけ衝撃的な終わり方をして読者をどん底に叩き落としたのに、9巻の序盤から圧倒的ニヤニヤ展開が始まってしまった。
言わせたがりの菊池さん、いい仕事してた。
なんか人の心を読んだり作家としての菊池さんは結構怖いところあるんだけど、こういうところはしっかり女の子女の子してて可愛いのがズルすぎる。
「やっぱり、だめで・・・」発言は心臓が震えた。
でも後半で小説家としての業を見せつけられた時は普通に背筋が凍った。(ちょっとこわい)
友崎の「手のひらからこぼれ落ちるもの」ですが、その対象として友達を選ぶということころは、まぁ想像がついた。
しかし、最終的に”菊池さん”を手のひらからこぼれ落ちる対象として選んだということ。
これはなかなか衝撃的な友崎の選択だなぁと思いました。
水沢との話の中で”捨てるものを選ぶ”と言う話題が出た時に、まさかとは思いましたが。
逆に考えると、菊池さんのことを大事に考えているからこそ、そうせざるを得なかったのかな、とも。
菊池さんと付き合い続けたとしても、本当にやりたいことをやっていこうという友崎自身の人間性は変わらないわけなので、その人間性や友崎のやっていることが菊池さん自身を傷つけてしまうことになる。
菊池さんのために自分のやりたいことや自分自身を捨てたんじゃ、そもそも自分が幸せになれないですからね。
菊池さんだけ幸せになればいいのか、ってのも違うように思うし。
そんな選択をした友崎自身をも「菊池風香が選んだ」ということで、二人の関係性に解答が得られた瞬間。
この二人だからこそ、この解答に行きつくまでに拗らせまくりましたが、つまりこれって一般的な恋愛だと思うんですよね。
それこそ中村が言っていたような恋愛の形。
やっとここに行き着いたか・・・と思うと同時に、もう大丈夫だなと安心しました。
そのあとの大好きだよ文也くんキスコンボイラスト付きからのもう一回。
ありがとう。ありがとう・・・・・・。
友崎くん
日南の仮面を剥がそうと頑張っていた自分自身が被っていた”弱キャラの仮面”。
ここに来てタイトルをひっくり返してくる展開・・・熱い・・・。
友達にしろ菊池さんにしろ、手放そうとしても向こう側からきちんと正しい道を示してくれる関係性は素晴らしかった。
いい人に囲まれてるよなぁ、友崎・・・。
ちなみにみみみの「頭突き」は可愛すぎたので優勝してしまった。
日南
さて、菊池さんと友崎の地盤は安定したので、いよいよ本当にラスボス攻略が始まっていくのでしょう。
どうして日南は友崎のために時間を割いてくれていたのか、という違和感への回答がついに出ました。
悪い言い方をすれば日南の答え合わせのために利用されていた、と。
まぁそれで有用な授業をしてくれたんだから、安いもんだとは思いますが・・・。結果も出てるし。
日南の人間性に近づいていく友崎と菊池さんですが、8.5巻の打ち上げ時の会話、ここで回収されるとは。
やっぱりあの短編集、実質本編だよな・・・。読んでないと話が繋がらないし。
にしても、9巻ラストの解散の仕方から見て、今後は打ち合わせも授業もナシって感じにもなりそうな。
日南がやりたかったことがバレてしまった以上、日南側も続ける理由が薄くなっちゃいそうだしなぁ。
友崎がどう理由をつけて今後も日南との関係性を続けられるのかが気になりますが・・・。
最後に
レナちゃんの「じゃあもう、してあげないね?」、破壊力すごかったな・・・・・・。(遠い目)
普通の子ならまだしも、フライさんイラストの8.5巻のレナちゃんを見ちゃってるからな。
どれだけの破壊力があるのか、8.5巻を通った有志たちは分かっているはず。
それを跳ね除ける友崎くんはやっぱり強キャラなのでした。
にしても肩の痛みが伏線だったり暗喩だったりって分かった時、なかなか「おぉ~!」となった。
日本最強ゲーマーがリア充になるぜ!
みたいなラノベなのに、こういった描写とかがしっかりしてるんだよなぁ。
さて・・・次は10巻になるのか短編集になるのか。
9巻がものすごくキリのいいところで終わっているので、短編集でも心に余裕がある。
けど前巻で短編集出たばっかりだし、13巻あたりまでは本編かな、さすがに。(そもそもストーリーも終盤な気もするけど)
10巻、2021年の夏かなぁ・・・。待ち遠しい。
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