【ネタバレ感想】やがて君になる 佐伯沙弥香について

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やがて君になる 佐伯沙弥香について
本日発売日、こちら読み終わりましたー。
Amazonから本日到着予定でしたが在庫不足で1~2ヶ月待ちのメールが来たので、急いで近所のアニメイトに行って購入。

読まないと本編の方に支障があるのかな、と思っている方もいるかもしれませんが、私が読んだ限り読まなくても支障は無さそうです。
でも現時点最新話はがっつり沙弥香の話で、これから沙弥香絡みの話が増える事によって、この小説の小ネタとかが入ってくる可能性は・・・無いとは言えないかも。

ちなみに本編(漫画)の方の小ネタだと、侑の実家の本屋が出てきましたね。侑自身も、ちょっとだけ登場。本当にちょっとだけで、本筋には関係してこないですが。
あと林練磨の名前も出てきましたね。これはこよみがファンのミステリー作家の人ですね。5巻でサイン会に行ってた、例の先生。

ネタバレ感想

小学生時代の沙弥香と、沙弥香の事を好きだった女の子の話。
この女の子、名前は結局分からず”女の子”という名称で役割を終えます。

沙弥香が女性を恋愛対象として見る様になったのは何故か、ってのはここが起因みたいですね。
心臓にヒビが入った、っていうのは何とも巧みな表現で・・・。
事実を受け入れるのが、この先を知ってしまうのが小学生の沙弥香には恐怖心があり、この”女の子”の恋は実らず。
”女の子”自体も、その感情が何だったのか明確に認識出来ていなかったのかもしれませんが。
ただ、沙弥香の心臓にヒビを入れたのはこの子なんですね。

そして中学校に上がってからの、例の先輩との遭遇。
最初は良い感じで進んでいき、女学園での秘密の関係みたいな、王道百合ストーリーを展開していき・・・。
漫画内での描き方みたいにあまり悪い人のような印象は受けなかったですが、キスしたシーンから一気に雲行きが怪しくなり、そのまま結局漫画と同じ展開に。
これはさすがに沙弥香が可哀想・・・。
本編でも、このような酷い目に遭うことは無いのでしょうが、沙弥香が望む「いつかの明日」は・・・つらくてこれ以上僕の口からは言えない。
ちなみに「いつかの明日」は漫画の第36話のタイトルです。

最後は高校入学時に燈子に出会って、一目惚れをしてお終い。
内容自体はとてもシンプルで、無難だなぁとは感じました。
沙弥香の過去の話をなぞって終わりというものですが、まぁ原作者を代替して入間人間が書けるものとしては限りなく正解な内容だと思います。
これ以上の内容を書くとしたら、それは原作者の仲谷さんしか権利無いですからね・・・。

本に付いてる帯の後ろに書いてる一文、本作の最後の二行をそのまま抜粋してるんですね。
なかなか大胆なことをなさる。

以下、気になった一文をピックアップ。

・145ページ、出会す(でくわす)と読むみたいですね。誤植かと思った。
・196ページの「心は隠れることもできずに、風光明媚に晒される。」という表現。語呂も良いし表現も見事で、この一文の表現力と文章力に感動しました。