【感想】安達としまむら 第1巻 – ゆる~い日常と、激しく躍動する感情

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※ネタバレ無し感想です

安達としまむら 第1巻 – 入間人間

2019年7月号の電撃大王にて再コミカライズされた本作。
アニメ化も決定したみたいですね。
原作のラノベ自体は2013年3月に刊行されたものですが、コミック版を読んだらどう考えても大好きなストーリー性。
さっそく原作の1、2巻を購入してしまいました。

他のインタビュー記事を読んだときに入間先生が言っていたのですが、確かに1巻の中では起承転結というものは意識されていないように思えました。

”女子高生2人のゆる~い日常”と書いてある通り、確かに日常パートが淡々と進んでいく感じ。

でもこの作品の見所は”ゆる~い”を味わうのではなく、ゆるい日常の中で揺れ動く巨大感情の描写にある・・・はず。
構成は常に一人称視点で、”安達”セクションと、”しまむら”セクションは明確に分けられてます。
安達としまむらの温度感の違いとか、安達の巨大感情とか、しまむらの戸惑いとか。

読んでいて一番面白かったのは、やっぱり”安達”の心情描写ですね。
特に盛り上がってるシーンなんかの描写は、見ているこっちが熱くなるくらい。

そんな安達のシーンが終わって、平坦な感情のしまむらの心情が描かれて・・・。
しかし平坦なだけじゃなく、少し匂わせるような描写もあったりして。

もうね、読者はたまんないよ。

ルックスの良い女子高生二人が制御できない感情をぶつけて、「失敗したかも」ってアタフタして赤面して、それでも二人の距離感は離れるどころか近づいている・・・?いや、離れてる・・・?近づいてる、のか・・・?

という絶妙な距離感!!
踏み込めないし、踏み込まないし!
でも思わず踏み込んでしまうような瞬間もあるしで!

たまんない。
読者のこっちの感情が揺れ動かされまくっちゃう。
いや、本ってそういうもんか。

ストーリーって起承転結ないと盛り上がりにくいものと思ってましたが、日常パートの感情描写だけでここまで心を動かされるとは。
最初、そういう構成に頭が慣れるまで若干時間かかりましたが、そういうモノと思って読めばメチャクチャ面白い。

コミカライズされたことだし、アニメ化も決定したことですし。
読んだことなくて、かつ百合が好きって方は是非是非読んでみてはいかがでしょう。

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