※ネタバレ有り。閲覧注意です※
2019年12月26日発売
3月のライオン 15巻 – 羽海野チカ
白泉社 ヤングアニマルコミックス
前巻14巻の感想記事は以下リンクよりどうぞ。
1年に1冊の刊行ペースですね。
ようやく発売されました、3月のライオン15巻。
発売日から一週間ほど経った今日、ようやく購入して読み終えることができました。
この本を読むと、”人恋しい”という気持ちが物凄く自分の内側に芽生えてくる。
マンガという媒体から、自分の心の中に強烈な何かが染み込んでくるような、そんな感覚に襲われる。
3月のライオンはやっぱりすごい。
人が生きていく上で、大切にするべきもの。重きを置くもの。
やはり棋士という人間は、戦いの中にその身を置いているわけなので、普通のサラリーマンとはかなり違う。
会社で仕事をして、帰ってきたら家庭があって・・・という当たり前なバランスの上に立っている人がほとんどなわけですが。
このマンガだと桐山くん、彼は、そのバランスに悩んでいるわけなんですね・・・。
暗く冷たく、深い、戦いの世界と。
今まで知らなかった、暖かくて優しい世界が、自分の中に共存している。
その世界を行ったり来たりすることに未だ慣れていない彼が葛藤する様子が深く描かれていて、羽海野チカ先生の描写力に脱帽。
人生観とか、生き方とか、人生に深みが無いと描けないような内容ですよね。
普段生きている上で自分が当たり前に思っていることを、改めて紙面で描かれると、ハッとさせられる、そんな15巻でした。
さて、恋愛方面の感想は、というと。
14巻が物凄くいいところで終わっていたので・・・。
桐山くんとヒナちゃん、どうなるのってところだったのですが。
それが非常に気になっていたので、15巻冒頭からの燃えるような展開は非常に熱かった。かつ、美しかった。
で、気になってるのは。
結局お付き合いするに至ったんだろうか・・・ってこと。
いや、詮索するのも無粋だとは思うんだけども。
この二人の空気感や雰囲気、そして大切な気持ちがあれば形なんてどうだっていい、とは思うんだけどね。
今回のラストでも手を繋いで帰ってるし、相思相愛であることは確実なので大丈夫だとは思うのですが。
明確に”好き”と言われたので、お姉ちゃんとくっついて欲しい的なお話は解消ってことでいいのだろうか。
それはお姉ちゃんが幸せになる形を見届けてから、ヒナちゃんが決断できる流れなのかな。
じっくりと見守っていきたい次第ですね・・・。
さて、16巻はまた1年後くらいかな・・・。
また待ちの期間が始まります。