【やがて君になる】市ヶ谷知雪は七海澪に想いを寄せていたのか? について考察してみる

【やがて君になる】市ヶ谷知雪は七海澪に想いを寄せていたのか? について考察してみる

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※やがて君になる の重要なネタバレを多々含みます※

少し前の投稿記事の以下コメントをいただいていたのですが、うっかりお返事が漏れており・・・。
これについて、考察記事として考えてみることにしました。
考察対象は原作4巻、5巻、6巻、8巻です。(7巻は登場シーンなし)

いただいたコメント

 

原作全巻読んだ後に見返して、ふと思ったのですが、市ヶ谷先生は今回、澪の事を「あいつ」→「澪」と呼びます。
この作品において名前呼びは特別な関係を表しており、雪⇔澪もしくは、雪⇒澪があったのかな?と考えます。
特に、原作8巻125ページで、燈子が侑を呼ぶシーンに、市ヶ谷先生が振りかって見ています。
それは”幼馴染の妹”ではなく、”元恋愛対象の妹”だから注意していた、と考えられます。
そして、今回の燈子に対して絶望を与えた例のセリフ、話の流れでは自然ですが、”出来なかった生徒会劇のやりなおし”の同士であり、
澪の立ち位置(生徒会長)である燈子に対しては、配慮に欠ける発言と言えます。
その不配慮は”元恋愛対象の澪に似た人”に会えなかった落胆からなのではないでしょうか? 長文申し訳ありません。

 

考察

市ヶ谷知雪の登場シーン

まずは登場シーンをまとめてみます。
ある程度の範囲でまとめてます。
また、本人登場ナシでも、「市ヶ谷」などの名前が出ただけのシーンも含めます。

4巻107~124ページ
・4巻130、131ページ(燈子と沙弥香の会話シーン)
・4巻141~152ページ
4巻161ページ(燈子と侑の会話シーン)
・5巻7ページ(燈子と沙弥香と都の会話シーン)
・5巻124、125ページ
・5巻145、146ページ
・5巻165~167ページ
・6巻4~6ページ
・6巻17ページ
・6巻61ページ
・6巻64ページ
・6巻99ページ
・6巻111~113ページ
8巻125ページ

すべて書籍版でのページ数となっています。

ちょっと顔だけ出ているシーン等も含んでいるので、
考察対象は太赤字のシーンだけに絞りました。

結論

まず結論から書いてしまうと、私は

推定できる要素が乏しいので分からない、もしくは違うのではないか

と思いました。
そう思った理由については、以下に記載していきます。

市ヶ谷知雪と七海澪の関係性

これは市ヶ谷さん本人が語っているように、生徒会で一緒だったとのこと。
恋人や両思いの関係かどうかというと・・・そこについては描写が無いため推定は不可能。


家にも訪問しており、子ども時代の燈子とも面識があるようですが、あくまでも生徒会団体での訪問。
恋愛を意識させるような、市ヶ谷知雪単体での来訪という描写はありませんでした。

不思議とみんなあいつのことが好きだった

このセリフから、七海澪が生徒会の皆から愛されていたことが分かります。
ここでの”好きだった”は、ニュアンス的に”LIKE”のように思えます。
市ヶ谷が澪に恋心を寄せていたことを描写するのであれば、もう少し何か匂わせるような発言があってもよかったのかな、と。

生徒会みんなでの訪問、そして「みんなあいつのことが」とLIKEを思わせる発言。
市ヶ谷知雪単体ではなく、生徒会のみんなとして七海澪と接していたことを思わせる発言が多いことも「違うのではないか」と私が思った一因です。

澪と七海さんはあんまり似てないな

確かに、澪の姿を追い求めている燈子にこの言葉をかけるのは配慮に欠けていると言えます。
が、この時点での市ヶ谷知雪はまだ燈子と再会したばかりです。
”出来なかった生徒会劇のやりなおし”の同士と言えど、”澪の姿を追い求めている”ことをこの時点の市ヶ谷知雪は知りません。
であれば、燈子のことを”立派な生徒会長”として称賛するには適切な言葉なのではないか、と思いました。(いわゆる”地雷”を踏んでしまった状態)
※後々の、5巻167ページで頷いている姿を見ると、”澪の姿を追い求めていた”ことに気づいたのかな?とは思いました(断定できませんが)

またこの言葉を吐き出している時の市ヶ谷知雪の表情が屈託のない笑顔であることも気になりました。
過去への名残があるのであれば、もう少し哀愁のある表情をしているのではないかな、と。(具体的に言うと、少し眉をひそめてたり・・・とか)

市ヶ谷さんがね お姉ちゃんの同級生で生徒会も一緒で

上記は4巻161ページの燈子のセリフ。
恋仲であることを匂わせるようなセリフは無いので、燈子目線からは雪⇔澪の関係性は無いように思われます。
まぁ小学生の妹に言うようなことでも無かったのかもしれませんが。
 
 
また”澪”と名前呼びしていることが恋愛の関係性を匂わせているのではないか、という点についてですが。
確かに侑と燈子がお互いを呼び合う点には”特別な関係性”を匂わせている点はありますが、それが市ヶ谷知雪と七海澪の関係性にも適応されるかと言うと・・・。
これについて考えましたが、結論としては「分からない」でした。
というのも、やはり判断材料が少なすぎるので・・・。
しかし恋愛の関係性があったのではないか?と思わせる要素にはなり得るな、とも思いました。

最後の考察シーンとして、8巻125ページ。
市ヶ谷知雪が燈子を目で追っている場面。
確かにこのシーンだけではなく、今回登場シーンに挙げた各所で燈子のことを目で追う姿は多かったです。
「澪とは違うなぁ」という意味合いを込めて目線を向けているのか、あるいはコメントいただいたように”元恋愛対象の妹”だからという理由なのか・・・。
これについては推測の域を出ることはないので、読者それぞれが想像することしかできない、と思いました。

 

最後に

以上の理由から、推測の域を出ないと私は思いました。
逆に言うと、それは我々読者の推測次第でもある、と言えるかと。

作品内で断定させるだけではなく、読者の我々が推測・考察できる領域を残してくれてところが”やがて君になる”の素晴らしいところだと思っています。

私は「分からない、もしくは違うのではないか」と結論付けましたが、それも単なる推測です。
違うと断定することも出来ないことが、この作品に深みを与えていると思いました。
正解があるとすれば、それは仲谷先生の口から真実が語られた時くらいですね・・・。
 
 
というわけで、いただいたコメントについて考えてみました。返事が遅れてしまいすみません。
久しぶりにやが君について考察しましたが、やっぱり楽しいですね。
また別の題材で考察記事書きたいなぁという気持ちになりました。

最後に俗っぽいこと言うと、燈子のお姉さんともなると相当な美人でしょうから近くにいる市ヶ谷さんが好きになってもおかしくは・・・()

では、またやが君について何か考察する機会があれば記事にしたいと思います。

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