※ネタバレ有り。閲覧注意です※
千歳くんはラムネ瓶のなか 7巻 – 裕夢
2022/8/18発売、7巻のネタバレ感想記事です。
前巻、6.5巻の感想記事は以下リンクからどうぞ。
感想
チラムネだけは発売日に意地でも読み終えると決めてますけん、わたし。(決意表明)
というわけでチラムネ7巻、読み終わりました。
相変わらず面白いし最後は熱くさせてくれるじゃん・・・。
と思いつつあとがきを読んだら、これがすごく難産な一冊だったと書いてあって驚き。
そういうことを一切思わせない面白さでした。
いよいよ後半戦がスタートということで、序盤の展開はまぁ予想通りと言えば予想通りでした。
あれだけ激しい心の動きがあったので、さすがに少しは休憩が必要だろう・・・。
と思っていたら、そんな休息のひと時を派手にぶち壊してきたのが新キャラの紅葉。
ぶち壊したと言っても悪い意味ではなく、物語の動き的には凄く良い意味でぶち壊してくれた。
ぶっちゃけこの子がいなかったら、この均衡はなかなか破られなかったよ・・・。
しかもただそれだけの役割に落ち着くキャラクターじゃなさそう、っていうのも最高。
最後の悠月との掛け合いとか、あまりにも強い。
なんかもう強すぎて、これまであんなに輝いていた女の子たちが本当にこの子に負けるんじゃ・・・?と思わせるくらいに強い。
途中までは、「この子は輪の中に入りたいんだろうなぁ」と単純に思ってた。(しかしメタ目線で「ラブコメ作品だし恋愛展開には絡むだろ、流石に」とも思ってた。すみません。)
ちゃんと「私のこと、仲間はずれにしないでくださいね?」って言ってたし。
でもそれは、仲良く手をつないで、停滞している関係の中に入れてほしいという意味ではなく、朔の候補の一人に加えてくれって意味でしたね、完全に。
そっちの意味もあるだろうなぁとは思ってましたが、そっちの意味”だけ”だったとは。
にしても、紅葉のこのセリフ。
私、悠月さんに見劣りしないぐらいの美人です。
なんかゾクッとするくらい良かった。
強気で自身がある女が性癖なのかもしれない。
そんな紅葉に振り回されて傷ついてしまったヒロインたちですが・・・。
もちろんこのまま終わるわけない、ってのも分かっていて。
紅葉の言うように、お互いに距離を測って抜け駆けしないように暗黙の均衡を保っていたのは事実ですが。
紅葉に居場所を荒らされて、感情を制御できないほどに朔のことを好きだという事実もあるわけなので、それがあればまだまだ盛り返してくれるはず。
まず立ち上がったのは悠月ですが、他のヒロインたちも負けず劣らず一皮むけて第二部が進んでいくんだろうなぁ、という予感がします。
ちなみに紅葉に対して3人が叫んだわけですが、限界を迎える前の文章で一番好きなのは優空の一文でした。
私以外の家庭の味を覚えていくの?
あたりの部分。あまりにも重すぎて、最高だった・・・。(やはり性癖)
他の二人もなかなかだったけど、優空のは一番重かったかもなぁ。(褒めてます)
ってことで、8巻も引き続き紅葉の攻勢が続きそうではありますが。
覚醒した悠月がどう対抗してくるのか。
悠月が本気を出したら停滞していた空気はどう変わっていくのか?
という点がすごく楽しみです。
あと、紅葉の過去のお話。
あの日、冷たい涙を止めてくれたさりげないヒーローみたいに。
という描写。
これ、過去に朔と何かあったってことですかねぇ、やはり。
ただのひと目惚れってわけではなさそうだし。
応援団に入った時の序盤の挨拶で何気なく言っていた
「いえ、ちゃんとやり直したいんです」
という発言も気になる。
何をやり直したいんだろうか。朔との出会いのやり方を・・・?
とか、深読みし始めたら止まらないので大人しく8巻を待ちます・・・。
最後に
本編以外で刺さったのがあとがき。
制作の裏にこんな葛藤があったとは・・・。
上でも書きましたが、そんな難産の上に生み出された一冊ということを感じない内容でした。それほどに面白かった。
あとBUMP OF CHICKEN、いいですよね。
青春時代は聴きまくってましたし、今でも聴きます。
今の電子音多めなBUMPも好きだけど、昔のバンドっぽい音のBUMPもやっぱり好き。
8巻は半年後くらいでしょうか?
裕夢先生、なんにせよお体にはお気をつけて・・・。
続きを楽しみに待ってます。
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